人気があってあちこちから引き合いがあることを意味する「引っ張りだこ」。この言葉の由来となったのは、蛸を干している姿にあるといいます。これは是非とも撮りたいと、いろいろ調べると、愛知県にある日間賀島というところが、引っ張りだこの名産地であると知りました。いざ行こう！と、山出カメラマンと二人でこの島に出かけたのが昨年の10月29日のこと。天気が悪いと、干してくれないので「晴れて！」と念じたおかげで、とてもいい天気。名古屋から電車を乗り継ぎ、河和港から高速船で20分、ようやく島に到着！
こんな蛸さんがお出迎えしてくれました。いざ、引っ張りだこ探し！となったのですが、お土産物屋さんの軒先にはあるものの、青空の下に舞っている感じの写真を撮りたい私たちとしては、レンタサイクルを借りて「自転車があれば20分もあれば一週できるよ」という島を、引っ張りだこを求めて探索することにしました。
おっ！信号！ なんとこれは日間賀島にある唯一の信号だとか。でも、肝心の蛸はなかなか見つかりません。
どわわわーとあったのは、たこつぼ！ でも、引っ張りだこはなかなかいない。もうちょっと季節が遅かったら、たくさんあったろうに……なんて声も聞こえてきて、ちょっと不安な気持ちになったところ。
わー！あったあった！ 島のおばあちゃんによると、西風が吹くと蛸の干し時とのこと。ちょうど私たちが自転車をガタガタこいでいたときに、この風が吹いたから、この蛸に出会えたのでしょうか。
山出カメラマンも気合いを入れて撮影！ こうして無事、引っ張りだこを撮ることができたのでした。日間賀島の人たちは、ほんとみなさん優しくていいところ。いつか、蛸ともうひとつの名物のフグを味わいに、また出かけたいと思うのでした。
